爆弾人生
黄緑
三章黄緑きみどり


誰も知らないけどありふれたアスファルトが敷き詰められた世界に一人で魂が半分になった自分が、横たわっていた。要は力が入らないという状態。

そこでは、生温い雨のどしゃ降りにみまわれた。まだ、子供が遊びから帰らせるお知らせのチャイムがなり夕方5時半だと気付いた。まだ辺りがはっきりしている。

そういえば今、自分はマンホールの上に横たわっていた。
どしゃ降りだから顔の半分ぐらい水に埋まっていた。

不思議な事に体にさっきまでの痛みはなかった。

だけど安心していいはずなのに、誰かに追われている恐怖を感じていた。

なぜ恐怖が襲ってくるのか理解出来なかった。

しかしこうしている瞬間に二人の男のようなのが近づいて来るのが分かる

だんだんその二人は近づいて来るそれもとてつもないスピードで。

その二人の中の僕から見た左側は黄色いTシャツとサロペットをきた黒人でチェーンソーを持ちこちらに真っ直ぐ向かっている。並んで右側は髪にシャギーをいれてワックスで髪を遊ばせている少し長髪のスーツを着こなす白人がスーツケースから銃器を取り出す姿が見えてきた

それで恐怖の意味がやっと理解できた。

銃器を僕に向けながら走って来る白人と目があった瞬間に白人がいきなり発泡してきた。

バ ス‥。

血が雪のようにゆっくりと降った

撃たれた左腕に目を向けると銃弾が抜けた穴がある

逃げるために走る姿勢にするが足がすくんでしまった。
そうこうしている間に
黒人の持つ
人を切りたくてしょうがないチェーンソーの音が近づいて来た。

ビューンビュービュービィィィ

やっと足が言うことを聞いた。
足が震えるあの時のように。

フラフラしながら思うように走れない

チェーン野郎は間近に来ている
次の瞬間に僕の髪を狩られた。

本当にヤバい


助けを呼ぶ自分、おろかな自分。

走りまくるとスーパーマーケットが見えた。が、人がいない何かこの世界は絶対におかしい

さっきから誰も見てなかった。

スーパーマーケットのなかに入り込む。階段がすぐに目の前に現れて駆け上がるすると横にだだっ広いかたちの直線を描く階段だったのが、いきなり螺旋階段と化す。
あぁだめだ目をつぶる


小さく圧縮した僕はいう。

神がいる、そう自分の心に
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