涙色。
*黒崎side
いつもと変わらない朝学活。
いつもと変わらない隣の隣の空席。
…9時10分
そろそろかな。
-ガラガラ
彼女が入ってくる。
「遅れてすいませーん。」
いつものように気のこもっていない言葉を放ち、隣の隣に座る。
かったるそうに机に突っ伏している。
変わったなぁって思う。
彼女の名前は西山りい。
西山は小4のとき同じクラスだった。
たくさん笑って
たくさん泣いて…。
表情がクルクル変わって忙しい人だなと思った。
と、同時にかわいいと思っていた。
明るく誰にでも気軽に話しかけ、西山の周りには男女問わず人がたくさんいて
みんな笑顔だった。
俺は友達が少ないし1人が好きだったから
すごいなと思うばかりだった。