涙色。

*黒崎side


いつもと変わらない朝学活。

いつもと変わらない隣の隣の空席。


…9時10分

そろそろかな。


-ガラガラ

彼女が入ってくる。


「遅れてすいませーん。」


いつものように気のこもっていない言葉を放ち、隣の隣に座る。

かったるそうに机に突っ伏している。

変わったなぁって思う。


彼女の名前は西山りい。

西山は小4のとき同じクラスだった。


たくさん笑って

たくさん泣いて…。


表情がクルクル変わって忙しい人だなと思った。

と、同時にかわいいと思っていた。


明るく誰にでも気軽に話しかけ、西山の周りには男女問わず人がたくさんいて
みんな笑顔だった。

俺は友達が少ないし1人が好きだったから
すごいなと思うばかりだった。



< 17 / 99 >

この作品をシェア

pagetop