涙色。
ある日の休み時間。
1人でぼーっと席に座っていた。
「なにしてるの?考えごと?
…あはは!おもしろそう!
りいもするーっ」
楽しそうに笑いながら西山が隣に座った。
そして、俺の真似をしてほほずえをする。
…やっぱ、かわいいな。
西山はクルクルとした大きな目で顔をのぞいてきた。
…ドキン…
俺は胸が痛くなる。
「髪、ちょっと長いね。切ったほうがいいよ!今よりかっこよくなると思う!」
西山が自信満々に言う。
俺は少し目にかかってしまうくらい髪をのばしてた。
人目をさえぎれるように。
でも、西山が言うなら切ろうかな…。と思う。