涙色。

「…あーーーっ」


声を出して自分を落ち着ける。

落ち着け…。

落ち着け…。


西山が少し何かを考えてるような難しい顔をした。

何、考えてんだろ？


「ご、ごめ。…にやけてた？」


…にやけ？

西山はあの笑顔をにやけたと思っているのか。

全然にやけとか、そういうんじゃないのに。


超かわいかった。


計算でしてるんだったら相当な小悪魔だな。

でもこのきょどってるかんじを見ると、計算じゃないんだろうな。


西山、少し変わったかも。

前の西山に少しずつだけど戻ってる。


派手な西山も好きだし、いいと思うけど。

派手にしなくたってそのままの西山が1番いいってこと気づかせてあげたい。


やっぱ、かわいいな。


「…ちがう。超ーーかわいい顔してた」


本音をいってしまう。

しまった。

って思ったけど本当のことだしいいや。

西山の顔は驚きを隠せてない。

大きな目がテンになって見開かれている。


びっくりするよな…。

「ははっ。本当だから」