フラワー・バレンタイン
第3話 臆病風が吹き荒れる
《水野亜季の葛藤》
さて、監査は何とか切り抜けた。
ヒナちゃんサヤちゃんもホッとして、こちらに向かって手を合わせている。
だけれども。時刻は15時を回ってしまった。
何とかチャンスを作らねば。
河野クンをチラッと見ると、彼はまた伸びをした。
「あ~、ダメだわ。俺、今日残業‼」
そうなのか、よし。
これ見よがしに伝票の山を机の上にバンっと置いた。
“今日は残業” を課長にアピール。
何とか舞台は整った。
昨日の夜、何度も練習してきた言葉。
『初任研修の時、ありがとう。
これ、その時のお礼で。
実は…あの時言えなかったのはね……』
…恥ずかしい…
あとは私の
勇気だけ。
さて、監査は何とか切り抜けた。
ヒナちゃんサヤちゃんもホッとして、こちらに向かって手を合わせている。
だけれども。時刻は15時を回ってしまった。
何とかチャンスを作らねば。
河野クンをチラッと見ると、彼はまた伸びをした。
「あ~、ダメだわ。俺、今日残業‼」
そうなのか、よし。
これ見よがしに伝票の山を机の上にバンっと置いた。
“今日は残業” を課長にアピール。
何とか舞台は整った。
昨日の夜、何度も練習してきた言葉。
『初任研修の時、ありがとう。
これ、その時のお礼で。
実は…あの時言えなかったのはね……』
…恥ずかしい…
あとは私の
勇気だけ。