フラワー・バレンタイン
半月前から、目の前にいる彼女をジロジロ見ていて気づいたことがある。

彼女のさ、
口元から首、胸にかけてのラインがスッゲエ綺麗。

決してヤラシイ目じゃないぞ!

(まあ、ちょっとは疚しい気持ちもあるが。)


何て言うの『凛とした』?


思い始めたら止まらない。
色んな妄想がムクムクと…

ああダメだ。やっぱりだいぶ疚しいや。


今日女の子達から貰ったチョコを
これ見よがしに机に置いた。


“どうだ俺、結構人気あるんだぜ”

彼女に自分をデカく見せるため。


だから頼むよ、
俺が『アレ』を渡しても、
どうか嬉しげに貰って欲しい。


……でも待てよ?

ピンクのバラの花束なんて、
意味深過ぎて重たいのか?

俺はただ例の言葉を伝えたいだけ…


ゴメン。正直に言うとやっぱりそれは半分くらい、

イヤ、半分以上は……下心。
 
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