そっと、きえていく
「ありがとう……って、瑞樹、一人だったの?」

「うん……トシオに怒られて、クラスの子は我関せず、みたいな感じだったから」
「何よそれ。最低ね」

「いいんだ! これから、由実ちゃんと戦っていくことへの慣れ、だよね。こういうこともあるんだぞ、って覚えとかないと」
「まあね……でも、苦しかったらうちのクラス来てね?」
「サンキュ、そうさせてもらうかも!」

予想してたより、はるかに早く、由実ちゃん対策の話は終わった。
あの子のイジメの矛先に、わたしたちがいくのはこわいけど、きっと、加奈ちゃんとなら2人で乗り切っていける。

本当にそう、思っていた。
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