そっと、きえていく
第4章
第4章―1
ばいばい、と別れた頃には、もう雨は本格的に降り出していた。
大粒の雨が、顔に注いでまるで涙のよう。
でも、わたしは泣いてなんて、いない。
今日は今野さんに会えなかったな……。
家に着いた安心感からか、いろいろなことが頭に浮かぶ。
このまま、卒業式の日になって、とうとうあの日以来会えませんでした、なんてことはないよね。
まさか、と思いぞっとした。
ぞっとついでに、由実ちゃんがK-F-Cのメンバーだったことも思い出す。
もし、由実ちゃんと険悪なムードになってしまったら、今野さんと会いづらくなるかもしれない。
そう思うと、由実ちゃんとはまだ友好関係を保っていたいような気もしたが、やっぱり今後のことを考えれば、早く縁を切った方が自分のためだ。
今野さんは誰のものでもないのだから、別に会ってはいけない、などということもないだろう。
などと考えて、またもや、彼の意思の強さに、胸がちくんとした。
大粒の雨が、顔に注いでまるで涙のよう。
でも、わたしは泣いてなんて、いない。
今日は今野さんに会えなかったな……。
家に着いた安心感からか、いろいろなことが頭に浮かぶ。
このまま、卒業式の日になって、とうとうあの日以来会えませんでした、なんてことはないよね。
まさか、と思いぞっとした。
ぞっとついでに、由実ちゃんがK-F-Cのメンバーだったことも思い出す。
もし、由実ちゃんと険悪なムードになってしまったら、今野さんと会いづらくなるかもしれない。
そう思うと、由実ちゃんとはまだ友好関係を保っていたいような気もしたが、やっぱり今後のことを考えれば、早く縁を切った方が自分のためだ。
今野さんは誰のものでもないのだから、別に会ってはいけない、などということもないだろう。
などと考えて、またもや、彼の意思の強さに、胸がちくんとした。