恋の後味はとびきり甘く
 うなずかれて恥ずかしくなる。二十五歳で初めてって……世の中的にどうなんだろう。涼介くん的には……あり? なし?

「がっかり……しなかった?」

 おずおず見上げると、彼が空いている方の手で私の頬に軽く触れた。

「するわけないじゃないですか」
「どうして……気づいたんですか?」
「鈴音さんの反応がいちいちかわいいから」

 涼介くんが言って、私の頬にかかっていた髪を耳にかけた。

「今だってこんなに赤くなって。本当にかわいい。また食べたいくらいです」

 愛おしむように髪を撫でられ、蕩けそうに甘い眼差しで見つめられた。

「またって……だって、昨日」

 あんなにいっぱいしたのに、と言いかけた唇に、チュッとキスが落とされた。

「鈴音さん、好きです」

 そんなふうに甘い表情でささやかれたら、素直になるしかないじゃない。

「私も涼介くんが好きです」
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