恋の後味はとびきり甘く
3. 再会
 ホームページを作って、いくつかの情報サイトに登録してみたが、だからといってすぐに目に見える成果が上がるわけではないようだ。

 いくらなんでも、一日、二日でお客様が劇的に増えるなんて、そう都合のいいことはありえないよね。

 がっかりしながら迎えた日曜日。店に女性が三人入ってきた。私と同じか、少し若いくらいだ。

「いらっしゃいませ」

 私が声をかけたとき、ひとりの女性が目を輝かせてショーケースの中の一角を指差した。

「ホントにあった!」
「あ、ホント!」

 なんだろう、と思ってその指の先を見ると、先週、製菓専門学校生の彼にあげたブルージュのチョコレートショップのトリュフがある。

「懐かしいねぇ、卒業旅行でベルギーに行ったときのことを思い出すね!」

 へえ、彼女たち、卒業旅行でベルギーに行ったんだ。

 三人の中のひとり、セミショートヘアの女性が私に話しかけてくる。
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