恋の後味はとびきり甘く
4. ご褒美
『がんばってる人はたまには息抜きをしていいんですよ。自分をいたわって、自分にご褒美をあげてもいいと思います。クラスメイトの女子はモン・トレゾーのチョコレートを自分へのご褒美に食べるって言ってました。鈴音さんもたまには自分にご褒美をあげてくださいね』
涼介くんはそう言って私の背中をやさしくなでてくれた。彼の腕の中にいて、心臓が頭に響くくらい大きな音を立てているのに、ずっとこの腕の中にいたい、彼の温もりに包まれていたい、と思ってしまった。今でも昨日のことを思い出すと、胸が熱くなってくる。
あのときの彼の声を、仕草を思い出しながらにんまりしていたら、モン・トレゾーのガラス扉の向こうに人の気配がした。顔をあげると、ガラス越しに涼介くんの姿が見える。
わぁ、今日も来てくれたんだ!
うれしくなって、ドアを開けた彼を笑顔で迎える。
「いらっしゃいませ」
「こんばんは」
涼介くんがはにかんだように微笑んだ。
私が、昨日はありがとう、と言うより早く、彼が口を開く。
「今日はお元気、ですか?」
涼介くんはそう言って私の背中をやさしくなでてくれた。彼の腕の中にいて、心臓が頭に響くくらい大きな音を立てているのに、ずっとこの腕の中にいたい、彼の温もりに包まれていたい、と思ってしまった。今でも昨日のことを思い出すと、胸が熱くなってくる。
あのときの彼の声を、仕草を思い出しながらにんまりしていたら、モン・トレゾーのガラス扉の向こうに人の気配がした。顔をあげると、ガラス越しに涼介くんの姿が見える。
わぁ、今日も来てくれたんだ!
うれしくなって、ドアを開けた彼を笑顔で迎える。
「いらっしゃいませ」
「こんばんは」
涼介くんがはにかんだように微笑んだ。
私が、昨日はありがとう、と言うより早く、彼が口を開く。
「今日はお元気、ですか?」