恋の後味はとびきり甘く
気を取り直して住所を告げると、涼介くんが小声で復唱する。
「駅まで迎えに行きましょうか?」
私が問うと、大きな声が返ってきた。
『ダメです! こんな時間にひとりで出歩いて、鈴音さんになにかあったらどうするんですか!』
「こんな時間って……まだ九時半ですよ」
『なに言ってるんですか! 外は真っ暗ですよ。いざとなったら地図アプリがあるし、鈴音さんは家で待っていてください』
強い口調で言われて、くすぐったい気分になる。
彼に大切にされているみたい……?
「じゃあ、来てくれたときに焼き上がるようにセットしておきますね」
『お願いします。すぐ行きますから!』
「気をつけて来てね」
『はい!』
弾んだ声で返事が聞こえてきた後、電話が切れ、私はスマホを胸に抱いた。
涼介くんがうちまで来てくれるなんて。すごくうれしい。
改めてそう思ったとたん、今度は全身にサーッと緊張が走った。どうしよう、思わず誘ってしまったけど、祖父や電器屋さん以外の男性が家に訪ねてくるなんて初めてのことだ。
「大変、片づけないと!」
「駅まで迎えに行きましょうか?」
私が問うと、大きな声が返ってきた。
『ダメです! こんな時間にひとりで出歩いて、鈴音さんになにかあったらどうするんですか!』
「こんな時間って……まだ九時半ですよ」
『なに言ってるんですか! 外は真っ暗ですよ。いざとなったら地図アプリがあるし、鈴音さんは家で待っていてください』
強い口調で言われて、くすぐったい気分になる。
彼に大切にされているみたい……?
「じゃあ、来てくれたときに焼き上がるようにセットしておきますね」
『お願いします。すぐ行きますから!』
「気をつけて来てね」
『はい!』
弾んだ声で返事が聞こえてきた後、電話が切れ、私はスマホを胸に抱いた。
涼介くんがうちまで来てくれるなんて。すごくうれしい。
改めてそう思ったとたん、今度は全身にサーッと緊張が走った。どうしよう、思わず誘ってしまったけど、祖父や電器屋さん以外の男性が家に訪ねてくるなんて初めてのことだ。
「大変、片づけないと!」