禁断×恋愛
「なんだ、早かったじゃん」
「うん、近くにいたから」
人通りの少ない通りの電柱に寄りかかっていた彼は私を見つけ、体を起こした。
彼氏いるのに、最低。
なんて、なん十回思っただろう。
それでも、私はこの人が好きなんだ。
「さみぃから早くいこーぜ」
すっとさりげなく差し出される手を、握り返す。
この辺が、彼氏のあいつと違うとこ。
なんて比べてしまう。
蓮にも、彼女がいる。
だけどね、蓮にとってこれは浮気じゃないんだと思う。
だって、私は蓮が好きで会っているけど、蓮は別に私のことなんとも思ってない。
別にそれでもいい。
だだ君と会えるなら。