王子の初恋は私な訳ない
教室に向かっている途中
大きい荷物を持っている小さい女の子が居た。
同じクラスの杉山美麗(スギヤマミレイ)ちゃんのようだ。
彼女はクラス1身長が低く華奢で、いつも髪をツインテールにしている。
メガネをたまに付けてるがそれがまた似合っていて可愛い子。
そんな子が大きいダンボールを持っている。
前が見えなくて歩きづらそうにしている。
そんなんでこれから階段を降りるのにはとてもじゃないけど危ない。
「美麗ちゃん、それ教室に持っていくの?」
私はすかさず声をかけた。
彼女は一生懸命に前に進んでいたせいか、私が近くを歩いていた事に気付かなかったようで、首を左右
に動かし、斜め後ろにいる私を見つけた。
「うんっ!そうなの。」
そう言い苦笑いする彼女は可愛い。
「危ないからそのダンボール、私のに乗せな!私はデカイから大丈夫だから!」
「え!そんなの悪いよ!なりちゃんもそれ重いでしょ?」
そう言いながら壁にちょこっとぶつかる美麗ちゃん。
やっぱりほって置けない。
「 ほら危ない!大丈夫だから、私逞しいから!」
そう良い、問題集の上にダンボールを乗せる。
大きいがそこまで重くはない。持てなくはない。う、うん。だ、大丈夫。
美麗ちゃんと話しながら歩く。
正直腕がプルプルして来たけども、そんな事カッコ悪くて言えない。
「大丈夫?私持てるよ?」
と、何度か言われたが
「大丈夫、平気平気!」と言ってしまう私。
問題集半分だけ持ってって何度か言おうと思ったが、それはそれで悪い気がして言えない。
あれ、私って小心者なのかな。
「ギャッハッハッハ!あれ、成田じゃん。」
聞きなれた特徴的な笑い声と私を呼ぶ声が聞こえた。
ダンボールの隙間からその声の方を見るとシゲと王子がいた。
「シゲ、ごめんこのダンボール持って。」
「おう、しゃーねえな。ってか何でそんなもの持ってるの?」
そう良いながらダンボールを持ってくれるシゲ。
やっと目の前の視界は広がり少し楽になった。
「あ、違うの!なりちゃん持ってくれたの!ごめん!」
「あー、成田らしいな。アイツは平気だから気にすんな。」
そう言ってダンボールとシゲと美麗ちゃんは前を歩き出した。
と、なると私の隣には・・・王子がいた。
やばい、凄く恥ずかしい。
こんな重いものを持っていられる私が恥ずかしい。
王子の前になると何故か女の子で居なきゃいけないと切なくなる私がいる。
「それ、俺持つよ。」
そう言いながら私をみて問題集の方へ手を出す王子。
「え、なんで?」
王子に対してビックリしすぎて咄嗟に言ってしまった。
なんで、こんな重いものを持とうとするの?
なんで、王子が手を出してるの?
なんで私なんかに気を使うの?
沢山の疑問をひっくるめてそんな言葉が出てきた。
「重いから駄目だよ」
そう伝えると少し首を傾げて
「うん、だから俺が持つんだよ。」
と言われてしまった。
あ、そうか。
私女の子で、王子は男の子なのか。
自分で自分の性別忘れてたわ。
だから王子は私に気を使ってこんな重い物を持ってくれようと話しかけてくれたのか。
女の子扱いされたのは何年ぶりだろう。
いやむしろ初めてなんじゃないのか。
そう思ったら王子の人気っぷりに納得できた。
こんなに優しい人居るんですね。
「いや、大丈夫だよ。ごめんね。」
そう伝えてスタスタ歩いた。
平気な所をアピールしたかったのと、女の子扱いされて照れてしまったせいだった。
大きい荷物を持っている小さい女の子が居た。
同じクラスの杉山美麗(スギヤマミレイ)ちゃんのようだ。
彼女はクラス1身長が低く華奢で、いつも髪をツインテールにしている。
メガネをたまに付けてるがそれがまた似合っていて可愛い子。
そんな子が大きいダンボールを持っている。
前が見えなくて歩きづらそうにしている。
そんなんでこれから階段を降りるのにはとてもじゃないけど危ない。
「美麗ちゃん、それ教室に持っていくの?」
私はすかさず声をかけた。
彼女は一生懸命に前に進んでいたせいか、私が近くを歩いていた事に気付かなかったようで、首を左右
に動かし、斜め後ろにいる私を見つけた。
「うんっ!そうなの。」
そう言い苦笑いする彼女は可愛い。
「危ないからそのダンボール、私のに乗せな!私はデカイから大丈夫だから!」
「え!そんなの悪いよ!なりちゃんもそれ重いでしょ?」
そう言いながら壁にちょこっとぶつかる美麗ちゃん。
やっぱりほって置けない。
「 ほら危ない!大丈夫だから、私逞しいから!」
そう良い、問題集の上にダンボールを乗せる。
大きいがそこまで重くはない。持てなくはない。う、うん。だ、大丈夫。
美麗ちゃんと話しながら歩く。
正直腕がプルプルして来たけども、そんな事カッコ悪くて言えない。
「大丈夫?私持てるよ?」
と、何度か言われたが
「大丈夫、平気平気!」と言ってしまう私。
問題集半分だけ持ってって何度か言おうと思ったが、それはそれで悪い気がして言えない。
あれ、私って小心者なのかな。
「ギャッハッハッハ!あれ、成田じゃん。」
聞きなれた特徴的な笑い声と私を呼ぶ声が聞こえた。
ダンボールの隙間からその声の方を見るとシゲと王子がいた。
「シゲ、ごめんこのダンボール持って。」
「おう、しゃーねえな。ってか何でそんなもの持ってるの?」
そう良いながらダンボールを持ってくれるシゲ。
やっと目の前の視界は広がり少し楽になった。
「あ、違うの!なりちゃん持ってくれたの!ごめん!」
「あー、成田らしいな。アイツは平気だから気にすんな。」
そう言ってダンボールとシゲと美麗ちゃんは前を歩き出した。
と、なると私の隣には・・・王子がいた。
やばい、凄く恥ずかしい。
こんな重いものを持っていられる私が恥ずかしい。
王子の前になると何故か女の子で居なきゃいけないと切なくなる私がいる。
「それ、俺持つよ。」
そう言いながら私をみて問題集の方へ手を出す王子。
「え、なんで?」
王子に対してビックリしすぎて咄嗟に言ってしまった。
なんで、こんな重いものを持とうとするの?
なんで、王子が手を出してるの?
なんで私なんかに気を使うの?
沢山の疑問をひっくるめてそんな言葉が出てきた。
「重いから駄目だよ」
そう伝えると少し首を傾げて
「うん、だから俺が持つんだよ。」
と言われてしまった。
あ、そうか。
私女の子で、王子は男の子なのか。
自分で自分の性別忘れてたわ。
だから王子は私に気を使ってこんな重い物を持ってくれようと話しかけてくれたのか。
女の子扱いされたのは何年ぶりだろう。
いやむしろ初めてなんじゃないのか。
そう思ったら王子の人気っぷりに納得できた。
こんなに優しい人居るんですね。
「いや、大丈夫だよ。ごめんね。」
そう伝えてスタスタ歩いた。
平気な所をアピールしたかったのと、女の子扱いされて照れてしまったせいだった。