蛹の涙
「アナタも転校生ですか?違うクラスですよね?」
「そうだけど、悠哉が此処に来たから、理事長と校長にちょっと脅しをかけ_____話し合いをして、今日から僕もこのクラスなんだ!」
脅したんですね。
可愛い顔してなかなか言いますね。
ガラッ
「チッ」
遼牙の舌打ちが鮮明に聞こえてきた。
確かに、最近、私の側には常にと言っていいほど、悠哉と朱雀がいて、虐めも殆ど無くなった。
だけど____
____変わり始めた日常は確かにあるけど、私の心も彼等と彼等を慕う人達の私に対する憎悪も、何一つ変わってはいない。
結局、根本は何も変わっていないんだ。