蛹の涙

チラリと遼牙を見ると、バッチリ目が合い、何故か遼牙は私の方に来た。

「お前は何も変わってねぇことを忘れるな。」

耳元まで顔を近づけ、何をするかと思えば、その一言を発しただけ。

けど、その一言がグッと、重く心にのしかかる。

確かに私はなにも変わってない。

天城に入る前も、天城にいたときも、天城を追い出された今も、ずっと。ね。
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