蛹の涙
「______!!!」
クラスの女子がなにかと叫んでいるようだが、私には関係ないだろう。
そう思っていたのに………
イヤホンを外されるわ、殴られるわで、勘弁してほしい。
「ほんっとに、何なのよ!!少しは痛がりなさいよ!泣きなさいよ!悔しがりなさいよ!!あははっ!わかったわ!貴方、人形なのね。感情も何もない、ただの人形。」
そう言いながら、私を殴り続ける。
「いや、人形ではないね。感情くらいある。だって、ほら_____」
私は厚化粧の女たちに、殴られた跡を見せつけ、笑った。
脅しとか、そんなのじゃなくて、ただ単純に感情くらいあるって見せつけたかったから、笑っただけ。
「___こんなにも痛い。」
笑いながらそう言う私に恐怖したのか、厚化粧の女たちは退散したようだ。