蛹の涙
「こんにちわ、私、世羅木姫輝(セララギ ヒメカ)と言います!今日から此処で姫をやります!!」
「琉生、ソイツは?」
「あ、あぁ、何か族に狙われてるみたいで……」
遼牙は、姫輝をじっと観た。
「そうか。優鶴、コイツを姫にしてもいいか?」
「何で私に聞くの?」
表情筋一つ動かさず、だけど冷たい目で見た。
まぁ、冷たい目なのはいつも、らしいけど……
私は自分が冷たい目をしてるとは思ってないけどね。
ただ、全てから目を背きたくて無表情なだけ。