かわいい君まであと少し
「早いですね。朝ご飯は七時半」
二人で同時に「早い」と言った。
「私は七時にこっちに来れば大丈夫ですか?」
「うん、悪い。休日にこんな早起きさせることになって」
「いえ、気にしないでください」
ノートを閉じ、スタンドライトを消すと、望月課長が軽く息を吐きだした。
「お疲れですね」
「まあな。でも、今日は藤崎のおかげで助かったよ。俺、一人じゃどうにもならなかった」
「いえ。いろいろ大変でしたけど、志穂ちゃん、すごくかわいくて楽しかったです」
マグカップのほうじ茶を飲み干した。志穂ちゃんのほうを見ると、変わらずよく眠っていた。
「私、部屋に戻ります」
「そうか」
二人揃って足音を消しながら玄関に向かった。そしてできる限り、音を立てないようにそっと鍵を回した。
「また、朝の七時に来ますね」
「お願いします」
「あの、望月課長、志穂ちゃんのところに行っていいですよ」
「いや、藤崎がちゃんと部屋に入って鍵を掛けるまで見届ける」
私がドアを開け、部屋の中に入るまで、望月課長は自分の部屋のドアに凭れながら見ていた。
そして部屋の鍵を掛けると、隣からドアの閉まる音が聞こえた。
本当に鍵を掛けるまで確認してたんだ。律義というか、真面目、いや心配性かな。随分と優しい人に惚れられたな、と思いながら部屋に上がった。
軽くシャワーを浴びて、炊飯器にお米をセットした。
明日の朝ご飯は雑炊にしよう。
目覚ましを六時にセットして、ベッドに転がった。
なんだか予想外のことになったな。
ぼんやりと今日のことを考えながら、眠りに就いた。
二人で同時に「早い」と言った。
「私は七時にこっちに来れば大丈夫ですか?」
「うん、悪い。休日にこんな早起きさせることになって」
「いえ、気にしないでください」
ノートを閉じ、スタンドライトを消すと、望月課長が軽く息を吐きだした。
「お疲れですね」
「まあな。でも、今日は藤崎のおかげで助かったよ。俺、一人じゃどうにもならなかった」
「いえ。いろいろ大変でしたけど、志穂ちゃん、すごくかわいくて楽しかったです」
マグカップのほうじ茶を飲み干した。志穂ちゃんのほうを見ると、変わらずよく眠っていた。
「私、部屋に戻ります」
「そうか」
二人揃って足音を消しながら玄関に向かった。そしてできる限り、音を立てないようにそっと鍵を回した。
「また、朝の七時に来ますね」
「お願いします」
「あの、望月課長、志穂ちゃんのところに行っていいですよ」
「いや、藤崎がちゃんと部屋に入って鍵を掛けるまで見届ける」
私がドアを開け、部屋の中に入るまで、望月課長は自分の部屋のドアに凭れながら見ていた。
そして部屋の鍵を掛けると、隣からドアの閉まる音が聞こえた。
本当に鍵を掛けるまで確認してたんだ。律義というか、真面目、いや心配性かな。随分と優しい人に惚れられたな、と思いながら部屋に上がった。
軽くシャワーを浴びて、炊飯器にお米をセットした。
明日の朝ご飯は雑炊にしよう。
目覚ましを六時にセットして、ベッドに転がった。
なんだか予想外のことになったな。
ぼんやりと今日のことを考えながら、眠りに就いた。