ピュアに恋して♪
「いいよね?だって、今までも何でも譲ってくれてたもんね」
確かに、今まで何かがあった時には、俺が我慢というか譲ることは多かった。
それは秋人はここの本当の息子で、それを得る権利があると思ったから。
兄として受け入れられた俺も、本当の、兄ではない。
子どもとして受け入れられた俺も、本当の、子どもではない。
いつも何かが欠けている。
何かが足りない、足りてない。
「俺の頼みなら、何でも聞いてくれるんでしょ?」
きっと、そんな風に俺が思っていることを、秋人は感じ取っている。
だから、こうして強気で来られる。
俺が、断らないことを知っているから。
「お願い、聞いてよ。お兄ちゃん」