ピュアに恋して♪


「は?他のって、他に誰もいねぇじゃん」

「いる、いない、の問題ではないので、やめてください」




どうして―――。




「チッ、なんだよ。もういい。めんどくせーの嫌だし」



乱暴に手を振り払われると、矢野君は私を追い抜き部屋に戻った。
ホッと息をつくと顔を上げる。



「あ、あの、お・・・黒田くん・・・。ありがとう」




おずおずとそう告げると、おーちゃんはちらりとこちらを見た。
でもすぐにその視線はそらされてしまう。



「別に。仕事だから」

「うん・・・。でも、嬉しかったから」




仕事でも、私の事また助けてくれた。
いつも私は、おーちゃんに助けられてばかり。




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