ピュアに恋して♪
ホッとすると思ってた。
でも、実際は、苦しくて、胸が張り裂けそうな、そんな思い。
失くしたわけじゃないのに。
なにかを、失くしてしまったかのような。
「いい。問題、ないだろ」
「問題ねぇ。俺にはあるように思うけど」
「・・・彼女だって、時間が経てば」
「亜子ちゃんじゃなくて、音玖の方だよ」
言葉が返せず、顔をあげると神妙な顔の隆弘が俺をまっすぐ見据えていた。
俺が、なんだって?
「なんか、前の音玖に戻ったみたい」
「前のって」
「心閉ざした、人形みたいな音玖」
「・・・」
最近は、違ったっていうのか?
わからない。
そんな自覚、自分にはない。