ピュアに恋して♪
「え・・・、あ、おーちゃん・・・」
俺の姿を見て、驚いた表情の亜子は、ベッドの上で座っていた。
頭には包帯が巻かれていて痛々しい姿。
そのベッドの脇には、秋人が泣き腫らしたような顔で座ってる。
俺を見ると気まずそうに顔を反らした。
「・・・事故ったって・・・聞いて」
「あ、うん・・・。あ、でも、実際は車とはぶつかってなくて、ギリギリで止まってくれたの。私が寝不足で倒れちゃって、この頭はその時地面にうち付けちゃって、だからたいしたことないの」
困ったように笑って、そう話す亜子。
俺は、心底ほっとして息をついた。
心臓が、止まるかと思った。
彼女が、いなくなったらそう思うと。
「心配かけてごめんね。秋人くんにも、本当に心配かけちゃって、さっきまでずっと泣いちゃってて」
「う、煩いな!余計な事言わないでよ!」
「あ、ごめんね」
なんだかずいぶん打ち解けたような二人になんとなく、胸がモヤモヤするのはなんだろう。