ピュアに恋して♪
そう言えば、秋人は亜子が気に入ったのだと言っていた。
だから、別れてくれと言ったんだ。
それで俺は、その言葉を受け入れた。
そうか。
秋人は、亜子の事が好きなんだ。
だから、懐いても当然で。
そうだ。
俺はもう、亜子の彼氏じゃない。
亜子の事を、心配する資格なんて―――。
「ていうか、何。どんだけ早いわけ。そんなに亜子の事心配だったんだ」
からかうような秋人の声。
亜子。
そう呼んだ声に、いちいち胸がちくりとなる。
なんだろう。
この気持ちは。
「・・・いや、悪い。無事ならいい」
こんな風に取り乱したことなんて、きっと今までなかった。
自分でも戸惑ってて。
よく、わからない感情が動く。