ピュアに恋して♪
「それだけのために、俺は」
「それでも、私は救われたよ。私は、おーちゃんの言葉で救われたの」
理由なんてどうでもいい。
裏にどんな気持ちがあったとしても。
もう、私には関係ないよ。
「おーちゃんは、私を助けてくれた。私にとっては、それが全てなの」
「・・・バカだ。あんたは、やっぱりバカだ」
「うん。バカだから、本当の事を聞いたって、やっぱり私はおーちゃんの事を好きなことはやめられない」
きっと、真っ暗な世界を生きようとしていたおーちゃんを救いたい。
そんなことは言えない。
でも、ただ、私がおーちゃんの側にいたい。
おーちゃんと、離れたくないよ。
「大切なものは、持たないって決めたんだ。大切なものを失う時の痛みに、耐えられないから。なにも欲しがらないって・・・」
「・・・っ」
「だから、亜子の事も、早く手放そうって。秋人に言われてチャンスだって思った・・・。でも・・・」
おーちゃんの伸ばした手が、私の頬に触れる。
その手は暖かく、優しかった。