ピュアに恋して♪
「ちょっかいって、なんのこと?」
「あんたに慰められたって言ってた」
「慰め・・・?ああ、あのフラれた時?」
確かに、亜子ちゃんを抱きしめたのは認める。
それを、きいたの?
話したんだ、亜子ちゃん。
「亜子はただ慰められたって言っただけよ。いい人だねって。亜子は純粋でいい子なんだから、あんたの下心で振り回さないで」
「ひどいなぁ。下心なんてないよ。純粋に慰めたかっただけだよ」
「・・・あんたの言葉に、どこに本当があるの?その笑顔もすっごく嘘っぽい」
ぴしゃりと言い切る。
痛いところをついてくるなぁ。
真央ちゃんには、なんとなく見抜かされてるんだろうなとは思ってたけど。
どんぴしゃな事言われると、なにも返せなくなるもんだな。
「亜子にちょっかい出したら、許さないから」
なにも言わない俺に、追い打ちをかけるようにそう言うと真央ちゃんは足を速めて俺を置いていってしまった。
追いかける気にもなれず、その背中を見送りながらゆっくり階段を下りる。