ピュアに恋して♪


俺が、装ってたこと、取り繕ってきたこと。
全部、お見通しだったってことか。



「それなのに、一緒にいてくれたのかよ」




それは、音玖が人に関心を持ってこなかったからなのか。
俺一人が側にいようがいまいが、どうでもよかったからなのか。

でも、前に進もうとしている今でもなお、俺といてくれてるってことは。



こんな俺でも、必要としてくれてるんだろうか。




「あー、素直って、どうしたらいいのかな」




わかんねぇ。
そんなの、ずっと忘れてた。



俺の気持ち。
いったい、それはどこに落ちてんのかな。



好きとか、嫌いとか、今まで本気で考えてこなかった。
それでなにも困らなかったし。



あーくそ。
今になってこんな難問にぶつかるなんて。




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