ピュアに恋して♪
「わり。いやぁ、でも。お前らやめとけ。開き直った相手は、なにするかわかんねぇよ?・・・それに、問題になるの、お前らも困るだろ?」
「・・・っ、」
携帯をちらつかせると男たちは息をのむと慌てたように逃げていく。
ま、なにも撮っていないけどね。
「・・・余計なお世話」
「え、そうだった?かっこよく助けたつもりだったんだけど」
「どこが。ただ脅しただけじゃん」
「でも、どうしたの?これからは戦う宣言なんて」
そんなキャラだったっけ、そう続ければ秋人はちらりと俺を見る。
「諦めるの、やめた。進学も、兄ちゃんとのことも、全部。逃げたく、ないから」
「・・・へぇ」
「俺には、兄ちゃんがいるから」
驚いた。
こいつ、こんなにブラコンだったのか。
いや、そういえば、最初は兄ちゃんができたってすごい懐いてたな。
本当はずっと、そうだったけど、それを隠してたのか。