ピュアに恋して♪


「なあ。隠してたものを晒すのって、恥ずかしくない?」

「は?馬鹿にしてんの?」

「違うって、逆。尊敬してるの」



怪訝な瞳を向けられ、肩をすくませる。
はぁ、友だちの弟にまでなに聞いてんだ。





「・・・最初は。でも、兄ちゃんも、亜子も、受け入れてくれたから。親とは、まだギスギスしてるけど、いつかちゃんとわかってもらう」

「そっか」



親は、教育熱心なんだっけか。
ギスギスってことは、ちゃんと自分の意見を言ったってことか。


俺なんかよりずっと大人だな。




「尊敬します、秋人さん」

「気持ち悪いんだけど」

「口悪いのは治んないね」

「・・・うるさいな」



でも、前よりずっといいじゃん。
これが、変わるってことか。


皆こうやってどんどん変わってく。
俺だけを取り残して。




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