ピュアに恋して♪



「秋人は、ずっと口も悪くて、ひねくれていた秋人だけど、親のいう事はずっときいてきた。そんな秋人が、今初めて自分の意見を押し通そうとしてる」

「うん」

「最初は、いつもみたいに言いくるめれば納得するって思ってたみたいだけど、そうじゃないって最近は気づいたみたい。いろいろ資料を集めて現実を見せれば納得するかと必死になってるみたいだけど、秋人の気持ちは固い」




両親は、認めたくないんだろうか。
秋人くんが進みたいと願う道を見守るという選択肢は、持てないのかな。




「でも、たぶんどこかで気づいてると思う。無駄だって。でも、最後の悪あがきをしたいんじゃないかな」

「そっか・・・」

「秋人も、それがわかるから、ちゃんと自分が思ってることを諦めずに何度も説明してる。きっと、いつかわかってくれると思う」




秋人くんの事を話すおーちゃんの表情はとても穏やか。
兄弟って、いいな。


血が繋がっていなくても、おーちゃんと秋人くんは、紛れもなく兄弟だ。





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