ピュアに恋して♪
「げ!呼んでんじゃねぇよ!」
「逃げろ!」
慌てたようにバタバタと散っていく少年たち。
私はバクバクと心拍数をあげ、秋人くんに近寄ると秋人くんの腕を掴み走り出した。
あいつらが戻ってくるかもしれないもん。
早くここから移動しなくちゃ。
「は、ちょ、お前・・・」
秋人くんは戸惑って声を上げるけど、私はそれに応える余裕なんてない。
嫌な汗が頬を流れる。
「こ、ここまで来たら・・・」
しばらく歩いたところにあった公園に入ると立ち止まる。
心拍数は相変わらずおさまらなくて。
「ちょっと」
後ろから不機嫌な声が飛んだ。
私は慌てて掴んでいた手を放す。