ピュアに恋して♪


「ご、ごめんねっ」

「・・・なんなの、あんた」




振り返ると、思い切り不機嫌そうな顔の秋人くん。
どうして彼はいつもこんなに不機嫌なの?



「あ、あの、ごめんね。えと、私わかる?白石亜子です」

「は?この前会ったばっかでしょ。バカにしてんの」

「ご、ごめんなさい・・・」



うへぇ~ん。
怖いよぉ。

年下なのに!


「だ、大丈夫だった!?あの、うまく助けられたかわかんないけど・・・」

「別に、助けてなんて頼んで・・・あんた、何震えてんの」

「え・・・」



言われてふと見ると、手がガクガクと震えている。
慌てて両手を合わせ力を込め、震えを抑えようとする。




「あ、あは。ちょっと、ドキドキしちゃって」




誤魔化すように笑う。




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