ピュアに恋して♪
「亜子ちゃんはさ、いくら音玖が引いても、追っていくじゃん。おーちゃんおーちゃんって。あいつには、それくらい来てくれる子の方がたぶん合ってる」
「でも・・・」
「フラフラしてるやつだからさ。あいつの事捕まえといてよ」
「私にそんなことできるかな・・・」
今でも、おーちゃんの気持ちがわからなくて。
おーちゃんの事、なにも知らなくて落ち込んでる。
おーちゃんが遠くて。
もっと近づきたいのにからまわって。
「音玖、亜子ちゃんの事ちゃんと気に入ってると思うよ。面倒なこと嫌う奴だからさ。それにあいつ、わかりにくいけど」
「・・・そうかな」
「もっと、貪欲になればいいのにって思うよ。あいつには、大切なものを持ってほしいんだ」
そう言った立川くんの表情はとても優しくて。
おーちゃんの事を、本当に心配して、想ってくれてるんだってわかる。
「おーちゃんはいい友達を持ったね」
「ははっ、もっと言って」
ケラケラと嬉しそうに笑った。
私も、少しでもおーちゃんの力になれたらいいな。
大切なもの。
おーちゃんにはきっとそれがあるのに。
気づいてないのかな。