ピュアに恋して♪

｢気にしてないよ。私の方こそ、ごめんね｣

｢・・・隆弘に聞いた？｣

｢え？｣

｢秋人のこと｣




一瞬、どうこたえようかと思ったけど、嘘をつくのは気が引ける。
そう思って、正直に頷いた。



｢うん｣

｢俺の両親が亡くなって、父親の兄妹である今の家に引き取られて・・・7年くらい経つんだけど｣

｢うん｣

｢自分の中で、秋人の位置づけがよくわからなくて｣

｢位置づけ・・・？｣




淡々と話してくれる言葉。
私は聞き漏らさないように耳を傾けた。




｢傍から見れば、兄なんだろうけど・・・。自分の中でうまく処理できてないというか・・・。だから、人に会った時、なんて言ったらいいか迷う。似てないって言われても、当たり前だし、俺にとっては、家族は亡くなった両親なんだ｣




簡単に、受け入れられないのかもしれない。
家族として受け入れられてもらったとしても。
おーちゃんにとっては、亡くなった両親が家族で、かけがえのない存在だったんだから。