あの日の君の笑顔をもう一度だけ・・・
クラスメイト
「綾香(あやか)ー!遅刻するわよー?」
朝。
あたしはお母さんの声で目を覚ました。
眠い目をこすりながら時計を見る。
【7:00】
「わっ!もうこんな時間!」
慌てて身支度に取り掛かった。
今日は高校の入学式。初日で遅刻はさすがに無いよね?
あたしは朝食を食べ、新品の制服を来て家を出た。
「いってきまーす!」
門の近くに幼なじみの坂下 颯(さかした はやて)の姿があった。
「颯おっはよー!」
「はよ。なんでお前そんなにテンション高いんだよ・・・」
「お前じゃなくてちゃんと草波(くさなみ) 綾香って名前があるんですー!」
「あー、はいはい。すみませんでした。草波 綾香さん。」
「じゃ、これからずっとあたしに敬語使いなよ?」
「それは無理。それよりも遅刻するから早く行くぞ。」
「ほんとだ!」
それからあたし達は言い合いながらも無事遅刻せずに学校に着いた。