REGRET
20
「行ってきまーす。」
今日からいよいよ2年生のスタートである。
菫は靴を履いた時に金魚が目に入った。
「この金魚って...。」
菫は夏祭りで空と一緒にすくったことを思い出した。
あの時始まった空くんへの恋心。叶ったんだ。

「おはよー菫!」
「おはよう希。」
いつものように2人は学校へ向かった。新しい1年生たちも歩いていた。
「早かったね。」
「え?」
「私、1年前は学校に行くのも緊張していたよ。でももう慣れちゃった。」
「確かにー!菫、写真撮るだけで恥ずかしがってたもんねー!」
「うん。」
「成長したね!」
友達である希がお母さんのように見えた。
「お互いね!」

2人は学校へついた。玄関にはクラス表が貼ってあった。
私は昨年もここで同じことを願っていた。だけど今回は欲を出したい。できることなら...。
6番、植草菫...11番、菊池凛...12番、後藤拓海...13番、佐藤希...そして...38番、吉田空。
叶った。
「すごいよ!みんないるよ!」
「うん。これは奇跡だよ。」

おはよー!そしてよろしく〜!」
拓海はハイテンションだった。
「5人そろったし行きますか〜!」
教室へ向かった。
菫はまだクラス表を見てぼーっとしていた。
「菫!行くよ!」
「うん!」
声をかけてくれたのは空だった。
もう1度クラス表を見た。
”こんな奇跡的なこと...。出会ってなかったら起こらなかったんだ。”


”後悔”それは挑戦したものにしか得ることのできない希望でもあるのだ。
ーENDー


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