キミに恋の残業を命ずる

「さて、じゃあ今日のレッスンといきますか」


マフィンを途中にして、課長はノートパソコンを開いた。

これは会社のコンピューターとアクセスできるもので、ここでわたしが今やっている仕事のデータを見ることができた。


食後はこうしてわたしの残業の処理にかかる。

処理は課長にお任せするのではなく、課長に横で教えてもらいながら、わたしが処理をする。


「ここをこうしてこの計算式を反映させれば、ほら」

「わーすごーい!楽になった!」

「この手のデータ処理は、たいていこの方法でまかなえると思うよ。覚えて損はない」


エクセルの基礎からそれを踏まえた応用と、課長が教えてくれることはひとつとして無駄がない。

少しずつだけど、スキルアップしているのが自分でも
わかって覚えるのが楽しくなってきていた。
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