キミに恋の残業を命ずる
「負けないでね」か。
「がんばってね」よりも、ずっと力づけてくれる言葉。
こうやって支えてくれる人がいると知っただけでも、乗り超える力がわいてくる。
どうすればいいか真っ白だった頭が、すこしずつ奮い立って行く。
よし。まずは鍋の味を決めて、必要な食材と量を考えて…。同時に魚介類が安いお店をリサーチして…。
考えてみれば、お料理はわたしの得意分野だ。
難しいことなんてない。
オフィスに戻ってプランを練らなきゃ、と廊下を歩き始めたわたしの心は、すこしワクワクし始めていた。