キミに恋の残業を命ずる
通りすがりにデータを直してくれるような王子様な人だけど、初対面のしかも号泣面の女にキスまでする道理はない。
キスは、絶対に夢!
妄想が生んだ代物だ!
…我ながら恥ずかしいけど…。
「って…こんなこと考えてる場合じゃないよね…」
ちょっと思い出すつもりだったのに、ついぼんやりしてしまった。
今日一日、ずっとこんな感じだった。だからミスちゃうんだよ…うう。
「いけないいけない。こんな調子じゃ、今日こそ最終逃しちゃうよ…!しっかりしなきゃ!」
と、パンと頬を叩いた拍子だった。
きゅうぅぅ
お腹からなんとも頼りない声が聞こえた。
…取りあえず…なにか甘い物でも食べて、息抜きしようかな。
と袖机を開けてみたけれど、常備しているお菓子は尽きていた。
「はぁ…。温かいココアでも買ってこようかな…」
ため息まじりに立ち上がり、わたしはオフィスの外にある自販機コーナーに向かった。
※
キスは、絶対に夢!
妄想が生んだ代物だ!
…我ながら恥ずかしいけど…。
「って…こんなこと考えてる場合じゃないよね…」
ちょっと思い出すつもりだったのに、ついぼんやりしてしまった。
今日一日、ずっとこんな感じだった。だからミスちゃうんだよ…うう。
「いけないいけない。こんな調子じゃ、今日こそ最終逃しちゃうよ…!しっかりしなきゃ!」
と、パンと頬を叩いた拍子だった。
きゅうぅぅ
お腹からなんとも頼りない声が聞こえた。
…取りあえず…なにか甘い物でも食べて、息抜きしようかな。
と袖机を開けてみたけれど、常備しているお菓子は尽きていた。
「はぁ…。温かいココアでも買ってこようかな…」
ため息まじりに立ち上がり、わたしはオフィスの外にある自販機コーナーに向かった。
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