キミに恋の残業を命ずる
「ほんとうに、なにからなにまでありがとうございます…」

「大したことしてないわよ。楽しい企画を実施してくれたお礼。じゃ、わたしは片付けは手伝えないけど…うちのコたちを何人かおいてくから使ってね。あと、疲れてなかったら、亜海ちゃんも二次会に来てね」


亜依子さんには何度お礼を言っても足りないくらいだけど、この誘いには、わたしは丁重にお断りさせてもらうつもりだった。


だって、なんだか課長のことが気になったから。


怒ったような表情と、最後の去り方が引っかかっていた。


それに課長、回りから話しかけられまくって、あんまし鍋食べれて無かったみたいだし…。
片付けが終わったら、残った具材で鍋作りに行ってあげようかな。


丁重に二次会参加を断ると亜依子さんはからりと笑った。
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