キミに恋の残業を命ずる

3

寒くて目を覚ました。


ここは…


見知らぬ天井が見えて一瞬どこにいるのかわからなかったけれど、記憶はすぐによみがえった。


そうだ…課長とそのまま…。


はっとして横を見ると、課長が眠っていた。

とっても安らかな顔をしている。

記憶が一気によみがえってくる。
課長の告白。キス。そして、そのまま抱きかかえられてここにつれていかれて…それから…。


わぁあ…


顔が火照って課長の寝顔から視線を外した。

甘く濃厚に、時にイジワルなスパイスをきかせてわたしを味わった課長…。こんな安らかな様子からは連想できないくらいの刺激的な課長の姿がよみがえる…。

夢のように素敵な時間。
好きな人と溶け合う幸福を初めて知った一夜でもあった。
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