キミに恋の残業を命ずる
服部専務がすこし離れて、社長、亜依子さん、そして裕彰さんが並ぶ…。
その瞬間、裕彰さんがわたしに気づいた。
彼はほんのすこしだけ目を見開き、そして、微笑を浮かべた。
キャラメル色の瞳を細める、あの甘くやさしい笑みを。
社長が口を開いた。
「実はもうひとつ発表がある。来季よりより重点的にソフトウェア開発に尽力するにあたり、今ある開発部をさらに拡大する予定でいる。
それにともない、ここにいる我が息子でもあり特別開発課長でもある遊佐裕彰に、新部署のリーダーについてもらうことにする。この部はゆくゆくは子会社として独立させる予定であり、彼に取締役に着いてもらう予定でいる」
しん、と静まり返った。
きっと今朝一番の沈黙だった。
わたしも言葉を失っていた。
キョウダイ…?
ムスコ…?
それらの言葉はすべて、ひとりの人物をさしていた。
その瞬間、裕彰さんがわたしに気づいた。
彼はほんのすこしだけ目を見開き、そして、微笑を浮かべた。
キャラメル色の瞳を細める、あの甘くやさしい笑みを。
社長が口を開いた。
「実はもうひとつ発表がある。来季よりより重点的にソフトウェア開発に尽力するにあたり、今ある開発部をさらに拡大する予定でいる。
それにともない、ここにいる我が息子でもあり特別開発課長でもある遊佐裕彰に、新部署のリーダーについてもらうことにする。この部はゆくゆくは子会社として独立させる予定であり、彼に取締役に着いてもらう予定でいる」
しん、と静まり返った。
きっと今朝一番の沈黙だった。
わたしも言葉を失っていた。
キョウダイ…?
ムスコ…?
それらの言葉はすべて、ひとりの人物をさしていた。