キミに恋の残業を命ずる
「ま、悪かったよ。ちょっと休憩と思って目を閉じたら、いつの間にか寝入っちゃったみたいだ」

「お、お疲れなんですね」

「そうでもないけど、ただこう生活リズムがずれるとなんだかねぇ」


生活リズム?
時差呆けじゃないのかな?


「ところで」


ジャケットを羽織ってデスクに腰を落とすと、課長はいたずらめいた表情を浮かべてわたしを見た。


「おどろいたでしょ?今朝は」

「え…あ…」

「キミの顔サイコ―だったな。噴き出さずにいれたのが奇跡だったよ」

「ひ、ひどいですよ!どうして昨晩は教えてくれなかったんですか」

「だってまだ公に発表になってなかったからね」


ううーやっぱりね…って、この課長のしてやったりな顔を見ると、絶対に面白がって言わなかっただけでしょ?って気もしてくる。
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