キミに恋の残業を命ずる
「ああでも!材料ありませんよ?昨日ですっからかんでしたから」
「あーそうだったねぇ。でもパンケーキの材料ならまだ余ってるよ」
「…。わかりましたっ!今度はわたしがパンケーキを作って差し上げます。課長より美味しいの作ってみせますからね」
「ほんと?頼もしいな」
うきうきとうれしそうに笑顔をこぼす課長。
ああもう、この笑顔にこれからどれだけ振り回されなくちゃならないんだろう!
「その前に、まずはわたしが腹ごしらえさせてくださいね。あと、シャワーも貸してください。課長のご飯はそれからです」
「しっかりしてるなぁ。わかったよ、お好きにどうぞ。ふふ、キミ、なんか今の方が頼もしいね」
「自棄なだけです」
「あははは」
課長は手を差し出した。
「今日からよろしく、亜海」
忘れていた胸の痛みが、一瞬だけ復活した
名前読みは…不意打ちだ…。
差し出された手を取ると、ぎゅっと握られた。
もう後戻りできないことを確信させる力強さだった。
「あーそうだったねぇ。でもパンケーキの材料ならまだ余ってるよ」
「…。わかりましたっ!今度はわたしがパンケーキを作って差し上げます。課長より美味しいの作ってみせますからね」
「ほんと?頼もしいな」
うきうきとうれしそうに笑顔をこぼす課長。
ああもう、この笑顔にこれからどれだけ振り回されなくちゃならないんだろう!
「その前に、まずはわたしが腹ごしらえさせてくださいね。あと、シャワーも貸してください。課長のご飯はそれからです」
「しっかりしてるなぁ。わかったよ、お好きにどうぞ。ふふ、キミ、なんか今の方が頼もしいね」
「自棄なだけです」
「あははは」
課長は手を差し出した。
「今日からよろしく、亜海」
忘れていた胸の痛みが、一瞬だけ復活した
名前読みは…不意打ちだ…。
差し出された手を取ると、ぎゅっと握られた。
もう後戻りできないことを確信させる力強さだった。