恋はØ円❥» ➸
「これ俺のゲーム!」
「僕が使ってたのに〜‼︎」
最近買ってもらったゲームにハマっている私の弟たち。
けれど、ゲーム機もソフトもそれ1つ。
だって2つも買ったらお金がかかるでしょう?
「こら!和也、健斗、ケンカしないの!5分交代で順番に使いなさい‼︎」
カレーを作っていた私はおたまを持って、ピンクのエプロンをつけたまま2人を怒った。
「5分なんてすぐ経っちゃうよ‼︎」
生意気でいつもやんちゃな健斗は和也の使っていたゲームを取り上げて遊んでいる。
大人しくて泣き虫な和也は私のエプロンの裾を掴んで泣いている。
「じゃあ、30分交代ね!」
「やった!」
「もちろん、和也から。」
私の横で泣いていた和也の顔が一気に明るくなった。
その分、健斗の顔が一気に暗んだ。
「なんでだよぅ〜…。」
「和也が先に使っていたのを、健斗が取ったからよ!」
私は健斗の使っていたゲームを取り上げて和也に渡す。
「俺のゲーム‼︎」
「健人はお姉ちゃんのお手伝いして!」
口をタコみたいにとんがらせて、わかりやすく拗ねている。
和也は泣きながら笑いながらゲームをしている。
うちの弟たちは手間がかかる…。
まぁ、そういうところが可愛んだけどな。