俺の騎士
「希乃来くんって、あの子とデキちゃったのかなぁ……」
「自分から迎えに行くってことは、そういうことじゃない……?」
「絵になってるけど、皆のものじゃなくなるのかぁ」
「今回の件については、希乃来くんの願いで当番制はなくなったらしいし、目の前にあるのはきっと事実で、現実よ」
「変な介入はやめた方がいいよねー」
(いつも思うけど、俺、女……)
「希乃来くん、待たせたね」
「行くぞ」
「行動パターンが変わると、すぐに噂好きな女たちは食いつくよね~」
階段を降りながら、けろりといいのけた梨乃に、またしても好感度は右肩上がり。
「今おに誰!!」
「マジでそれっ」
「俺だぁぁぁーーっ」
「うおっ、それありかよ!!」
地響きまでの轟音に後ろを振り返ったときには、遅かった。
「梨乃!!!」