レンタル夫婦。
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何だかんだあって、結局部屋に戻ってくる。
リビングに行こうとしたら、湊の部屋に連れ込まれた。
「湊?」
「とりあえず、明日からも一緒に暮してよ、みひろさん」
「それは……いいけど……私の気持ちより、家賃とかどうするの?」
「そこは大丈夫だよ、何とかなるから」
「本当に?」
疑うように湊を見る。
湊はいつもみたいに笑った。
「うん。……だからみひろさん、」
「ん?」
そこで言葉を切られて首を傾げる。
……と、湊は机に行き、その引き出しから何かを持って戻ってきた。
それを差し出される。
小さな、箱。
湊がそれを開ける――
「みひろさん、改めてオレの奥さんになってよ」
「!」
湊が箱から取り出したのは、シンプルなシルバーのリングだった。
驚いて何も言えない私に、湊はふっと笑ってみせると、指輪を箱から出して、私の左手を取った。
「幸せに、するから」
そして、その薬指に指輪をはめられる。
何も言葉が出なくて、ただ指輪と湊を交互に見つめた。
「愛してるよみひろさん、これからもよろしくね――」
私の返事なんて聞かないまま、湊はそう笑ってキスをした。
何だかんだあって、結局部屋に戻ってくる。
リビングに行こうとしたら、湊の部屋に連れ込まれた。
「湊?」
「とりあえず、明日からも一緒に暮してよ、みひろさん」
「それは……いいけど……私の気持ちより、家賃とかどうするの?」
「そこは大丈夫だよ、何とかなるから」
「本当に?」
疑うように湊を見る。
湊はいつもみたいに笑った。
「うん。……だからみひろさん、」
「ん?」
そこで言葉を切られて首を傾げる。
……と、湊は机に行き、その引き出しから何かを持って戻ってきた。
それを差し出される。
小さな、箱。
湊がそれを開ける――
「みひろさん、改めてオレの奥さんになってよ」
「!」
湊が箱から取り出したのは、シンプルなシルバーのリングだった。
驚いて何も言えない私に、湊はふっと笑ってみせると、指輪を箱から出して、私の左手を取った。
「幸せに、するから」
そして、その薬指に指輪をはめられる。
何も言葉が出なくて、ただ指輪と湊を交互に見つめた。
「愛してるよみひろさん、これからもよろしくね――」
私の返事なんて聞かないまま、湊はそう笑ってキスをした。