放課後、キミとふたりきり。

「単刀直入に言うけど、瞬とふたりきりにさせてほしいの」

「え……ふ、ふたりきりに?」

「ぶっちゃけるとね、瞬とヨリを戻したいなーと思ってるわけ」

「えっ」

「別にわたしたち、ケンカ別れしたわけじゃないんだよね。なんとなく別れようか、みたいな感じで終わっただけで。お互いちょっと飽きてたっていうか。わかるでしょ?」


さも当たり前のように言われ、曖昧に笑って返す。


飽きるって、どういうことだろう。

ふたりの付き合い方に飽きるということなのかな。

それともお互いの存在に飽きて、魅力を感じなくなるという意味なのか。

それは好きではなくなるということとは、なにか違うのだろうか。


誰かとお付き合いした経験のないわたしには、まったくわからない話だった。



「でも他にイイ男もいないし、瞬も他に彼女作るわけでもないし。また付き合うのもアリかなって。けど瞬てけっこう頑固だし、一度別れたら簡単により戻すのは性格上素直にできないと思うんだよね」
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