放課後、キミとふたりきり。

そして次に、心配そうにわたしを見つめてきた。


「本当に大丈夫? 頼まれたからって、嫌なら無理することないのよ」

「どうしたの、茅乃。いつもはもっと自信持て、とか根性見せろ、とか言うのに」

「そりゃあ自慢の親友に、もう少し度胸をつけてもらいたい気持ちはあるのよ。でもイヤイヤならむしろやらないでほしい。千奈には拒否する権利があるんだから」

「茅乃……」



わたしをからかったり、焚きつけたりすることが多い茅乃が、こんなにわたしのことを考えてくれていたなんて。

親友の気持ちにますます勇気づけられた気になって、力強くうなずいてみせた。



「ありがとう。ここに来る前はムリだって思ってたけど、最後にもう一回だけがんばるよ」

「そう。千奈たがそう言うなら応援する」

「でも失敗したら、フォローを頼んでもいい?」
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