放課後、キミとふたりきり。

「それはもちろん! あんたはひとりじゃないんだから。いつだってわたしを、みんなを頼っていいんだからね」


わかった? と念押しされ苦笑する。

わたしがなかなか人を頼れない性格なことを、茅乃はよく知っているからこんな風に言ってくれるのだ。

厳しいけど優しい親友がいて、恵まれているなあと改めて思った。


わたしはもっと、周りを信じて頼っていいんだ。

甘えても大丈夫なんだ。



「沢井さん、頼むぜ!」

「千奈、ファイト!」

「藤枝さんに負けないで!」

「性格なら千奈の圧勝だから!」

「いや、沢井さんは顔も可愛いだろ?」

「わかる。俺藤枝さんみたいなキツイ系はちょっと……」

「ちょっと男子! なんの話してんのよ!」

「とにかく、俺たちがついてるからな!」



それまで見守ってくれていたクラスメイトたちに、次々と声をかけられ胸が熱くなる。
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